数学ガールの秘密ノート 丸い三角関数

数学ガールの秘密ノート」シリーズは重たい読書が続くときの息抜き(と言ったら著者に失礼だろうか)にいい。それだけわかりやすい文章で書かれているということだと思う。

先月、何冊か飛ばして「微分を追いかけて」を読んだので、順番に戻ってこの本を読んだ。なぜ「丸い」三角関数なのかと思ったけれど、なるほどという感じ。三角関数は確かに習ったけれど、とっかかりのところでこういう丁寧な話をした記憶はなく、いきなり加法定理の暗記に行っていた気がする。

「数学をできあがったものとしてみるか、自由にいじれるおもちゃとしてみるか」、とか、「何も書いていないノートに自分で数学を再現すると、数学は自由にいじれるおもちゃになる」というくだりがあるけれど、自分はやっぱりできあがったものとしてみていて、定理の暗記に行ってしまっていたんだろうなと思う。

それから、テトラちゃんの「定義で理由を求めてしまう」話は、ついこの間読んだ「科学の発見」で自然法則に理由を求めてしまう話と似ているような気がする。数学に苦手意識を持つ人は、上に書いた「できあがったもの」という意識や、こういう思考を持ってしまっているのかもしれない。

「ポリアのリスト」は数学の問題を解く以外にも使えそうに思うので、抜き書きしておく。

  • 未知のものは何か。
  • 与えられているもの(データ)は何か。
  • 図をかけ。適当な記号を導入せよ。
  • 前にそれを見たことがないか。
  • 似た問題を知っているか。