円高の正体
この本に書かれているレベルのことがもっと広まって行けば、テレビや新聞で目にするおかしな議論に対しても普通の人でも「あれ?」と立ち止まることができると思う。例えば、「円高は悪いこともあればよいこともある」というのが普通に言われることだけれども、著者はドル/円レートと名目GDPとの関係で「日本全体にとっては円高は明確に悪」と言い切っている。
面白かったのはソロスチャート*1とドル/円レート、修正ソロスチャート*2とドル/円レートの対比。2002年から2007年までのソロスチャートと為替レートの連動が見られなかったところもかなり説明できるし、「期待」の重要性を示唆するものとして興味深い。
- 作者: 安達誠司
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2012/01/17
- メディア: 新書
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