2014-01-01から1年間の記事一覧

100分de名著 ハムレット

2014年12月の100分de名著は「ハムレット」で、1回目の再放送を見たところなかなか面白かったのでテキストを買ってみた。 これまでのハムレットの解釈はロマン派以降の解釈の影響が大きく、人はなぜ生きるのか、いかに生きるべきなのかという哲学を描いている…

棒を振る人生

英文法の本だけでは疲れてしまうので、この本も同時に読み進めていった。この本もフィンランドから帰国する途中に読了。 佐渡さんの熱い気持ちが伝わってくる。同時に彼のメタ思考が見えてくる(その典型は兵庫県立芸術センターの芸術監督としての活動だと思…

英文法、ネイティブが教えるとこうなります

ナミビアでの仕事が一段落つき、12月に受験するTOEICの文法対策にとフィンランドへ向かう準備や移動する中で読み進めた。フィンランドから帰国する途中に読了。 本を読み進むときには前置詞や文法の使い方のニュアンスに「なるほど」と思えるのだけど、一方…

日清戦争

11月の初めから読み始めたが、仕事が忙しくなったこともあって、読み終わるまでにちょっと時間がかかってしまった。仕事が落ち着いて、ようやく読了。 日本は明治の後半から10年ごとに戦争をしてきたので、今年は第一次世界大戦から100年であるが、同時に日…

ODAの経済学

この本の初版が出版されたのが大学4年生だった1992年の6月で、その年の夏休みにはこの本も使って勉強していた記憶がある。「ずいぶん熱い先生だな」というのが当時の小浜先生に対する印象*1。第2版は援助関係の仕事を始めて3年目の1998年に出ていて、それも…

日本人はどう住まうべきか

数年前、妻が読んでいた本がKindkeでも売り出されていたので買って読んでみた。隈研吾と養老孟司の対談集。この本のポイントは「だましだまし=現実主義」なのだろうが、対談部分と最後の隈研吾の長いあとがきにはちょっとニュアンスの違いを感じた。 対談部…

幕末維新の城

南アフリカのケープタウン、ダーバンを旅している最中に自炊した本を読了。 「城」というと戦国時代と結びつける本がほとんどだと思うのだが、この本はペリー来航前から西南戦争までの歴史の中で日本のあくちの城がどんな命運をたどっていったかということを…

思考をみがく経済学

経済学思考の技術や思考の「型」を身につけようにつながる、飯田先生の経済学思考の本。もともとNHKの「ラジオビジネス塾」*1という番組を書籍化したもののようで、かなりビジネス実践編的な内容になっている。 私自身、経済学と経営学は全く思考が異なるも…

帰っていく場所、大きな約束、続 大きな約束

高校から大学時代にかけて山に登っていたこともあって、椎名誠の本は紀行ものを中心にたくさん読んだ。モンゴルや桜蘭、パタゴニアの本を読んでそういう場所に行くことに憧れ、違う形ではあったが、モンゴルや中国の内陸部、メコン川の流域には仕事で行くこ…

10歳から身につく問い、考え、表現する力

日本とアメリカで学び、アメリカの大学で教えた著者だからこそ書くことができる日本とアメリカの教育の良いところ、悪いところ。 なるほど、と思ったのが、まずは、日本では先取りして新しいことを学ぶ能力を持つ子供でも先に進ませてあげないということ。筆…

第一次世界大戦

今年は第1次世界大戦開戦から100年ということで、100年前の今日に何が起こったかツイートするツイッターアカウント[twitter:@WorldWar1Live]というアカウントもできている。 window.twttr = (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[…

なぜ八幡神社が日本で一番多いのか

「なぜ浄土真宗はなぜ日本でいちばん多いのか」*1と対になっている、日本の神社のことについて紹介した本。 この本に書いてあるように、明治以前の伝統的な神社で祭られている祭神は古事記や日本書紀などの神話にそれぞれ位置づけされているんだろうと思って…

日本経済は復活するか

最近はKindleの本を読むことが多く、自炊本を読むことがめっきり少なくなってしまった。この本も春先から読み始めたのだが、第2部の途中で止まってしまい、長らく放置してしまった。ここ数日で第2部の後半を除いて一気に読み進んだ。 この本の第1部と第2部は…

清須会議

4月の末、日本からナミビアに向かう途中、成田−香港のANA便でこれの映画版を見た。こんな俳優さんを集められるのもさすがだなあと感心しつつ見た。現地についてから原作がKindleで読むことができるのに気づいて買ってみた。積ん読状態だったが、8月の下旬か…

神去りなあなあ日常

1月半日本の夏を楽しみ、ナミビアに向かう成田ー香港線の機内で映画「WOOD JOB!」を見た。原作はどんなんかなと思って事前に買っていた本を手に取ってみた。今日1日でほとんどを一気に読んでしまった感じ。 映画のハイライトになっている祭りのシーンは映像…

梅棹忠夫の京都案内

お盆の時期に2年ぶりに家族旅行で京都に行くことになり、京都に行く前に読もうとこの本と「物語 京都の歴史」を手に取ったが、1ヵ月半の日本での時間が終わってナミビアに向かう飛行機の中でようやく読み終えた。 京都の観光地の紹介だけではなく、京ことば…

左翼入門

NHKの1980年代の大河ドラマ「獅子の時代」に出てくる二人の主人公「嘉顕」と「鉄二」の考え方・行動の違いになぞらえて、左翼の歴史(幸徳秋水の時代から戦後のソ連体制の崩壊くらいまで)と、それだけではなく戦後の知識階級(近代主義対文化相対主義)の歴…

こんなふうに教わりたかった! 中学数学教室

自分が中学生だった当時は数学の世界がどんな広がりを持っているのか、などと考えることはなく、ただ目の前の道を進んでいるような感じだったと思う。きっと高校・大学とある程度進んで中学生の数学を見れば、きっと俯瞰するような形で見える世界があるはず…

「宮本式・ワンランク上のサッカー観戦術」「こう観ればサッカーは0-0でも面白い」

ナミビアで迎えた今年のワールドカップ。日本代表の予選はあっという間に終わってしまったが、サッカー観戦のお供に、と思ってこの2冊を読んでみた。 最初「こう観れば」をKindleで読もうかと思ったが、なぜかiPad上のKindleでは読むことができなかったので…

エドノミクス 歴史と時代劇で今を知る

飯田先生の江戸時代の経済談義、春日さんの江戸時代を時代劇から切り取った話が並んでいるけれど、やはり飯田先生の経済の話の方に関心が向かう。「歴史が教えるマネーの理論」など、飯田先生の本を読むと、学校の歴史の授業で習った三大改革とその前の時代…

偉大なるしゅららぼん

ナミビアからの帰り、香港からの便でこれの映画版をやっていた。映像化(テレビ化、映画化)された万城目作品の中では、「鹿男あをによし」が一番、「プリンセストヨトミ」が次点と思うけど、ちょっとそれには達していない感じがして、じゃあ小説はどうなん…

図解 ゼロからわかる経済政策

「ゼロから学ぶ経済政策」をちょっと書き直したものかなと思ったら、かなり手を加えているようだ。より記述を簡単にして、より多くの人に経済政策について知ってほしいという著者の姿勢を感じる。 「成長政策」、「安定化政策」、「再配分政策」という経済政…

つくりごとか?史実か? 歴史ドラマと時代考証

1996年の「秀吉」、2006年の「功名が辻」、2009年の「天地人」の時代考証をした小和田哲男氏*1が時代劇における時代考証の役割とエピソードについて書いている。 ちょっと仕事が忙しいので、気分転換に軽いものをと思って読んだのだが、思いのほか面白かった…

世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法

ヨハネスブルグからザンビアの北部の町ンドラに移動しつつ読了。一気に読み進むことができた。 「正しい発音はネイティブから学べない」とか、「単語には「意味」ではなく、「絵」を結びつけるべき」とか、なるほどと思わせることが多い。簡単に読み切ること…

数学ガール

ザンビアへの乗り換えを待つヨハネスブルグの空港近くのホテルで読了。 この本は、ずいぶん昔に買っていたが「積ん読」状態だった。最近、中学1年の長女が数学ガールシリーズを買ってきて「面白い」と言っている*1のに触発され、Kindle版が出版されたタイミ…

中国台頭の終焉

香港からヨハネスブルグに向かう飛行機で読了。 中国は1990年代後半から2000年代前半を中心に高い経済成長を遂げて来たけれど、短期的、中期的、長期的にそれを妨げる要因があるのではないかというのが筆者の問題意識。短期的にはリーマンショック以降の4兆…

「栄西と建仁寺展」

「キトラ古墳展」を見に行ったあと、本館常設展で展示されている尾形光琳の風神雷神図屏風、平成26年 新指定 国宝・重要文化財、松園の「焔」を見て、平成館で開催されている「栄西と建仁寺展」へ。 個人的には絵画に目がいった。海北有松の障壁画・屏風画、…

キトラ古墳展

東京国立博物館へ「キトラ古墳展」と「栄西と建仁寺展」を見に行った。普段よりも一段早い時間に家を出て、8時半に国立博物館に到着。会館を待つ列はまだあまり長くなく、おかげで待つこともなく、余裕を持って「キトラ古墳展」を見ることができた。 はぎ取…

100分de名著 『万葉集』

海外出張から帰国してすぐ、たまたまこの番組の1回目の録画を見たら面白そうだったのでテキストを買ってみた。これまでこのシリーズはスキャンされた状態で、iPad miniの少し小さめの画面ではとても読みにくく、かったのだが、この本では、いわゆるHTMLベー…

いちから聞きたい放射線のほんとう

4月の最初の週末に実家に帰る時の道中の新幹線や実家で読んだ本。 菊池先生を知ったのはシノドスの記事や、「もうダマされないための「科学」講義」を通じてだったろうか。Twitterのアカウントもフォローし、この本のこともたびたび触れられていたので、海外…