帰っていく場所、大きな約束、続 大きな約束

高校から大学時代にかけて山に登っていたこともあって、椎名誠の本は紀行ものを中心にたくさん読んだ。モンゴルや桜蘭、パタゴニアの本を読んでそういう場所に行くことに憧れ、違う形ではあったが、モンゴルや中国の内陸部、メコン川の流域には仕事で行くことにもなった。今もアフリカ南部で仕事をしているが、こういう仕事をしているのも著者の影響を受けたと言えばそうなのかも知れない。
そういう紀行ものに加えて、「岳物語」、「続・岳物語」などの私小説と呼ばれるものや自伝的小説も何冊か読んだ。
9月末から10月初めのザンビアでの仕事の合間に岳物語、続・岳物語の続編に位置づけられている3冊の本をKindle版で読んだ。
3冊の本の世界は今から5年から10年くらい前のことで、それからまた時間が経っている訳で、著者は一段と老いを重ねているはず。そして、いつの間にか、私自身が著者が一番熱く仕事をしていたという年代になっている。そういう感慨を持ちながら3冊の本を読み進めた。