100分de名著 ハムレット

2014年12月の100分de名著は「ハムレット」で、1回目の再放送を見たところなかなか面白かったのでテキストを買ってみた。
これまでのハムレットの解釈はロマン派以降の解釈の影響が大きく、人はなぜ生きるのか、いかに生きるべきなのかという哲学を描いているのだというのが著者の主張。中性的な価値観と近代的な価値観がせめぎ合う時代の中で、著者の言う

ハムレットは近代的自我に引き寄せられていくけれど、けっきょく近代的自我では解決せず、最後はやはり「神の摂理」に委ねる––俺が一人で悩んでいてもしょうがないのだ、という大きな悟りに至ります

という部分は、第4回の「ハムレットは二度変貌する」というところで説明されている。
それから、当時の劇場(グローブ座)の様子を紹介しつつ、シェイクスピア劇と日本の能との類似性の指摘などはなかなか興味深い。

追記 20160911

いつの間にかKindle版がAmazonで売っていない。
なぜだろう?