日本の国宝100

見開き2ページか1ページで、ずらりと紹介された国宝セレクション。現物の写真は数える程度で、文章でその国宝の背景や美しさが説明されている。ここに書いてあるものは実物を見たり、日本史の授業で写真を見たものが多いはずだけど、あまり印象がないというものがかなりある。
本書を読み進めていって「へぇ〜」と思った部分は、

  • 玉虫厨子は建築模型といっていい精度で作られているので、法隆寺の金堂や五重塔よりさらに古い時代の建築の姿を知る資料になっている。
  • 京都神護寺の「源頼朝」像は足利直義像で、「平重盛像」は足利尊氏像、「藤原光則」像は足利義詮像(とこの本では言い切っている*1。一方で、「聖徳太子」の存在は肯定)。
  • 狩野永徳の「唐獅子図屏風」は御物なので国宝指定ができない。
  • 国産の焼き物の国宝指定は2点しかない(6点は中国、韓国からの輸入品)。

時間ができたらここに載っているものの実物を見に行きたい。

日本の国宝100 (幻冬舎新書)

日本の国宝100 (幻冬舎新書)