白州次郎 占領を背負った男 上

今回のラオス行きで持ってきた「白州次郎もの」の2冊目。サバナケットのゲストハウスで眠る前に眠る前に読んだ。
3月に放映されたNHKのドラマを見ていたのでそのエピソードが所々入っているのが見えるが、ドラマではまだカバーされていない憲法改正の部分が面白かった。憲法改正がこんな風に法律の専門家とは言えない人たちの手で突貫工事でできていたとは。まあ確かにこの文脈で言えば「押しつけられた」と言えなくもないと思うが。
GHQ内部で民政局と参謀第2部の内部対立があったこと、民政局がある種理想的な、当時の感覚からすれば共産主義的な政策を指向していたこと、高い理想がどんどん権力の濫用へと変わっていくところなども面白い。

白洲次郎 占領を背負った男 上 (講談社文庫)

白洲次郎 占領を背負った男 上 (講談社文庫)