世界同時不況

第1章、第2章で世界金融危機がなぜ起こったか、なぜ世界金融危機が世界同時不況をもたらしたのかを説明し、第3章以降で1930年代の世界大恐慌、昭和恐慌、日本の金融危機失われた10年についてどのような経過をたどったか、どのように不況から脱したかを辿っている。
これらを踏まえて、世界同時不況から脱するための処方箋を考えている。

  • 世界全体の金融の超緩和
  • 国債発行額に相当する買いオペ*1
  • 日銀の企業金融と住宅金融への踏み込み*2
  • インフレ目標の設定
  • 財政政策決定の迅速化*3、経済の生産性を高めるような公共投資と給付付き税額控除制の導入
  • 中長期的には、金融システムの安定化*4

世界同時不況 (ちくま新書)

世界同時不況 (ちくま新書)

*1:量的金融緩和時代に必ずしもマネーストックが増加しなかったことも示されている。

*2:すでに始められているが、どれくらい本気度を見せるかというところもあるんだろう。

*3:現在の衆参ねじれの意思決定の遅さに対応して。

*4:高すぎるレバレッジ比率を防ぐ