ルワンダ中央銀行総裁日記

数年前から絶版になっていたこの本を入手できないかと思っていた。昨年の夏ごろ、復刊ドットコムというサービスに入ってこの本の希望を出していたが、昨年11月に復刊が決まったのですかさず入手した。
この本のメインになっている部分は通貨改革・財政改革を中心とした経済再建計画の立案と実行。当時のルワンダはまだ市場が十分に育っていないので、まず農業を市場メカニズムに取り込み国内市場を育てるべきという考えは、計画市場からの移行国やラオスのようなアジアでも遅れている国には傾聴に値する。全体に一貫する考え方は、現地の人の考え・やり方を知ること。それからプラグマティズムに基づく技術の活用(イチやゼロでない、「加減」の考え方)。それから、為替政策を含む金融政策の重要性。やはりこの本から得るものは多い。
一方で、ダメな技術援助員のことも書かれている。自分もそちら側の人間だと言われないようにしなければ。

ルワンダ中央銀行総裁日記 (中公新書)

ルワンダ中央銀行総裁日記 (中公新書)