日本経済復活一番かんたんな方法

今回の帰国時、この本と「デフレと円高の何が「悪」か」を買って持ってきた。対談形式の本なのでするすると読めてしまうし、対談形式が故に(当事者から近い人からすれば)ちょっと乱暴な話もある(例えばこちらこちらに書かれていることとか)。
また、リフレ政策を取るべしという考えの人の中でも異なる方法論を考えているということが見て取れる。例えばこの本に書かれている勝間氏の菅大臣への5つの提言(インフレターゲット、テイラー・ルール、為替ターゲット、プライスレベルターゲットなどの違いにつながる)や、飯田先生のこのエントリーに書かれているモデレートなリフレ政策、標準的なリフレ政策、強力なリフレ政策の話はそうなんだろう。
ここ数ヵ月の間で本当にデフレの弊害やリフレ政策の必要性について認知度が高まってきた。これから戦略論から戦術論への移行も始まるのであろうが、意見の違いをたたき合うのではなくコンセンサスを創り上げる方向に行けたらいいと思う。
私自身としては、2-3%くらいのインフレターゲットか4-5%くらいのプライスレベルターゲットを目指して欲しい。政策手段はこれまでの日銀の信頼性の薄さからしたら強力なリフレ政策が必要かと思うが、一方でこちらに書かれているように財政マネタイズを止めることができるかというところで懸念も持っている。標準的リフレか強力なリフレかで揺れているのが正直なところ。

日本経済復活 一番かんたんな方法 (光文社新書 443)

日本経済復活 一番かんたんな方法 (光文社新書 443)