IMFのラオスに対する2009 Article IV Consultation Report

今頃になって昨年9月にIMFラオスへの2009年のArticle IV Consultation Reportを出していたことに気づく。
Public Information Notice: IMF Executive Board Concludes 2009 Article IV Consultation with the Lao People's Democratic Republic
Lao People's Democratic Republic: 2009 Article IV Consultation - Staff Report; Staff Supplement; Public Information Notice on the Executive Board Discussion
Lao People's Democratic Republic: Statistical Appendix
レポートの中からTable 1とTable 5の主な数字をまとめておく。
http://spreadsheets.google.com/pub?key=tLPXnBExMwN0mjpD6DfuxQQ&single=true&gid=1&output=html

まだ昨年の経済データや情報が十分に集めることのできなかった7月頃に行われているため、2009年のGDP成長率の見通しもそれ以降の予測も、年末に発表された「http://siteresources.worldbank.org/INTLAOPRD/Resources/293582-1096519010070/LaoEconomicMonitor_2009_English.pdf:title=Lao PDR Economic Monotor Year-End Update」に比べるとちょっと弱気な予測である印象を持つ。特に、Lao PDR Economic Monotor Year-End Updateと比べても、自分の印象でも、鉱業・水力発電分野の成長はもうちょっと高く見ていいんではないだろうか*1。ちょっと弱気な見通しではあるが、一人あたりGDPは2014年には1200ドルくらいにはなり、ラオスの中長期のビジョンである「2020年にLDCからの脱出」の可能性は高い。

経済成長はそこそこ行きそうだが、財政赤字、経常収支赤字、対外公的債務には大きな改善はないと予測されている。経済発展のために資本不足である中、現状維持できるだけでも能人すべきということだろうか。対外公的債務が50%程度という国も結構見受けられるし。
2004年から2008年の急激な対外公的債務比率の減少(84%から55%へ)はどうして可能だったのだろう?

*1:結果として、これがオランダ病を招き、農業、製造業、観光などの成長を阻害する可能性もあると思う