アジアNIESの経済成長

先日、ここの記事

みんな何か身の回り10メートルぐらいだけを見て「世界中が成長しない」ような感覚になっているんですが、そんなことをやっている間に、とうとう2016年に韓国、2017年に台湾に日本は抜かれます、1人当たりGDPで。

という部分を見て以来、アジアNIESシンガポール、香港、韓国、台湾)の経済成長ってどうなっているのかということが気になっていた。今年、日本のGDPは中国に抜かれる予定だが、それよりももっと大きなことじゃないかと思う。
その後、特に韓国はこんな記事も目についた。

IMFのWorld Economic Outlook (October 2009) の各国の一人あたりGDPを通常の為替レートと購買力平価で比較してみるとこんな感じ。


日本については2006年以降、その他の国も2007、08年以降は予測値なので、世界金融危機以降の景気後退の影響は考慮されていない。少なくとも、日本について名目為替レートの一人あたりGDPは、4万ドルには達していないはず。名目為替レート(上のグラフ)で見ると、日本はまだシンガポールや香港と同クラスに見えるが、購買力平価で(下のグラフ)見ると完全にシンガポールと香港のグループからは離されて、台湾、韓国グループと一緒になるように見える*1

*1:逆に言うと、日本の一人あたりGDP購買力平価で見るとシンガポールや香港と同レベルだったけれど、1990年代半ば頃から差が開いてきたとも言える。