人口減少とデフレ

昨日の[twitter:@YoichiTakahashi]先生のツイート

に書かれていることを計算してみた。
世銀の「World Development Indicators」のページ*1からWorld Development Indicatorsの2000年から2009年までの

  • 年間人口増加率(population growth
  • 年間通貨・準通貨増加率(money and quasi money growth rate)
  • 年間消費者物価指数上昇率(inflation, consumer prices)

を選ぶ。対象国は世界の全ての国。
次に、10年間の平均を計算。データの抜けている国もあるので、そういう国はデータのある年数の平均を取る。10年間全くデータのない国は対象から抜いた。
そうやって作った人口増加率とインフレ率の散布図はこちら。計算した相関係数は0.0873。
population and inflation
一方、通貨・準通貨増加率とインフレ率の散布図はこちら。計算した相関係数は0.5994。
money and inflation
念のため、計算したExcelファイルもアップロードしておこう。
pop_money_inflation.xls 直

追記

いつの間にか、世銀のトップページがリニューアルされている。4月にリニューアルしたData | The World Bankの同じデザイン。
Top page - World Bank

追記2(10月17日)

その後、[twitter:@tacmasi]さんが生産年齢人口とインフレの関係を確認されている。
観の目つよく: 生産年齢人口が減るとデフレになる?

要約:
通貨・準通貨増加率と物価上昇率の間には高い相関がある。
一方、人口増加率、15-64歳人口比率の変化は、物価上昇率とは無相関。

観の目つよく: 生産年齢人口が減るとデフレ? その2

要約:
全世界の各国データ(2000-2009年の平均値)で、物価上昇率と人口増加率との相関を見ると、物価上昇率(インフレ率)と、14歳以下、15-64歳、65歳以上の人口増加率はどれも無相関。

総人口でなく生産年齢人口でも結論は同じ。

*1:ここに書いたように、今年の4月からフリーで全データをダウンロードできるようになった。