古代史おさらい帖

ゴールデンウィーク最終日に大神社展を見に行った時に国立博物館ミュージアムショップで購入。
著者は、「倭人伝を読みなおす」の時に、著者のもともとの専門の考古学的な知識と、文献を読むことや地名などの文字の情報を組み合わすことの重要性を教えてくれた。この本も「土地の見方」、「年代の見方」、「「人」の見方」という3つの章で考古学と文献などの文字の情報を組み合わせて考えることを様々な事例をもとに説明してくれている。
特に1章後半の神武東征と大阪の関係(古代王朝による都市計画)に関する部分が面白かった。難波京を中心とする河内は、我々が教科書などで学ぶ古代史以上に重要な地域なんだということを感じた。
それから3章に出てくる海を渡った倭人やその反対にあたる徐福伝説。背振山地の金立山は、福岡の家から長崎に向かう時に麓を走る山で、陸地から離れたあんなところでも渡来した人々の伝説が残っている(しかも、本に書かれているとおり吉野ケ里遺跡からも近い)というのが興味深い。
今度は「萬葉集に歴史を読む」を読んでみよう。