日本経済復活が引き起こすAKB48の終焉
この春にはアベノミクス本がこれでもかという勢いで出版されたが、田中先生の一ひねりも二ひねりもあるアベノミクス本。アベノミクス本の中でも普通の人に対するハードルは一番低いと行っていいだろう。Kindle版を読んだ。
「AKB48の経済学」の続編でもあるので*1、この本を読んでいると田中先生の思考の深化を感じることもできる特にローカルアイドル論のところとか。
デフレ不況によって物語の消費が深化し、それがAKB48の人気に繋がっていったという分析からすると、アベノミクスによる日本経済の復活はAKB48の脅威になるという文脈は予想できるところだけれど、AKB48が社会にコミットするに従ってバッシングも厳しくなったというのを内村鑑三の三角形理論で説明するのはなるほど、だった。これは小さな集団がどんどん大きくなって社会との接点が強くなってくる時の分析に使い出がありそう。
- 作者: 田中 秀臣
- 出版社/メーカー: 主婦の友社
- 発売日: 2012/04/30
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (2件) を見る
*1:この本は読んだのにここに書評を書いていなかった...。