日経新聞の真実 なぜ御用メディアと言われるのか

タイトルはなかなか刺激的だけれども、それだけ著者の経済記者に対する愛情を感じる本。前半部の3章までは新聞記者、特に経済記者とはどのような人たちで新聞社の仕事がどのようなものかということがよく分かる。
4章、5章は財務省や日銀がどうやって新聞社を初めとするマスコミをコントロールしようとしているか、黒い日銀になる前の日銀がいかに自らの(不十分な)金融緩和を正答しようとしていたかの話。
記者の言う「経済学を知らない経済記者」は日経だけでなく、他の新聞社も変わらない*1。経済記者が経済学を学んでいかなければいけないのと同時に、読む側がきちんと意見を表明することで記者を育ててほしいと筆者は訴えている。
確かになあと思うのだが、4月20日過ぎにあんまり記事の内容がひどいと思って某新聞にメールしたんだけど、返事が来なかったなあ。

日経新聞の真実 なぜ御用メディアと言われるのか (光文社新書)

日経新聞の真実 なぜ御用メディアと言われるのか (光文社新書)

*1:だからこそ、筆者は日経にその先導者となってほしいと考えているのだろうが。