信じていいのか銀行員

山崎元さんが最近(2015年12月)に出された本が講談社新書のKindle版のセールで入手しやすくなっていたので、購入して読んだ。山崎さんのネット上のコラムは毎週読んでいるけれど、書籍は「全面改定 超簡単 お金の運用術」を読んで以来。

私は大学の学部生時代の就職活動はもっぱら銀行で、友人もこの業界にたくさん行っているので、第1章、第2章はもし自分もそのまますんなり銀行に入っていたらこんな風になっていたのかなと思いつつ読んだ。原田泰氏の著作にも感じるのだが、取りつく島がなくバッサリと切り捨てらる感じではある。

でもこの本は今の銀行員(や証券会社などの金融機関の人)に厳しいだけではなく、第3章と第4章ではお金の正しい運用の仕方について書かれている。意図的であれ、そうでなくても、銀行員が誤った商品を顧客に進めるにしても、それを受け入れてしまう顧客がいるわけで、顧客のリテラシーを引き上げることが必要だからだ。第3章は投資家の誤解していること、第4章は、では、個人はどのようにお金を運用したら良いのかという話。この部分、「全面改定 超簡単 お金の運用術」とも重なるのだが、すっかり忘れていた。逆に言えば、お金の運用はそうそう簡単に変わるものではない、ということでもある。