経済統計速報値各種

月末が土日がになるためか、10月の鉱工業生産、消費者物価指数、失業率の速報値が同時に出されている。

10月鉱工業生産指数速報

経済産業省が発表した10月の鉱工業生産指数速報(季節調整済み)は前月比3.1%低下の102.3で、2ヵ月ぶりの低下。

生産は低下傾向

  • 今月は、生産、出荷が低下、在庫、在庫率は上昇であった。
  • 製造工業生産予測調査によると、11月、12月とも低下を予測している。
  • 総じてみれば、生産は低下傾向で推移している。

前月比3.1%低下は、2007年以降で見れば2008年8月(-3.5%)、2008年3月(-3.4%)で特別大きな値ではないが、製造工業生産予測調査によると、11月は前月比6.4%の低下、12月は2.9%の低下が見込まれていて、生産水準はさらに落ち込む可能性が高い。

10月消費者物価指数速報

総務省が発表した10月の全国消費者物価指数(速報)は、総合指数が102.6(同年前年比1.7%の上昇)、生鮮食品を除くコアCPIは102.4(同年前年比1.9%の上昇)、食料(酒類を除く)及びエネルギーを除くコアコアCPIは99.7(前年同月比0.2%の上昇)*1

概況

  1. 総合指数は平成17年を100として102.6となり,前月比は0.1%の下落。前年同月比は1.7%の上昇となった。
  2. 生鮮食品を除く総合指数は102.4となり,前月比は0.2%の下落。前年同月比は1.9%の上昇となった。
  3. 食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は99.7となり,前月比は0.1%の上昇。前年同月比は0.2%の上昇となった。

総合指数の前年比1.7%上昇の寄与が高いのは、食料,光熱・水道,交通・通信とのこと。

10月労働力調査(速報)

総務省が発表した10月の労働力調査(速報)によると、10月の完全失業率は3.7%で、前年度比0.3%低下、が...

今月の動き

  • 10月の完全失業率は季節調整値で3.7%となり,前月に比べ0.3ポイント低下
  • 10月の完全失業者数は255万人と1年前に比べ16万人減少
  • 就業者数は6388万人と1年前に比べ36万人減少
  • 労働力人口は4406万人と1年前に比べ56万人増加し,増加幅は前月に比べ20万人拡大

とのことで、完全失業者数から非労働力人口への移動による低下と思われる。

*1:指数は2005年=100.0