G7からG20へ
9月のピッツバーグの金融サミット(G20)で方向性が打ち出された、国際経済協調のための枠組み形成の場をG7(の主に財務省・中央銀行総裁会議)からG20に移行させていくという流れを整理しておく。
新興国の経済がこれだけ大きくなる中でG7だけで何か国際経済協調を決めても、その実効性に限界があるのは間違いない。一方で、20ヵ国も経済発展段階の異なる国が集まって何らかの意思決定・協調ができるのかというのもよく分からない。ここしばらくはどんな風に国際経済協調をしていくのかという枠組み作りに時間が取られるのかも知れない。
国際経済協調*1は自分が学生だった1990年代初頭に言われたこと。やはりきっかけは1985年のプラザ合意なんだと思う。「政策協調の経済学」っていう本もあった。
- 作者: 石井菜穂子
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 1990/05
- メディア: 単行本
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2009年9月24―25日 G20ピッツバーグ・サミット(第3回金融・世界経済に関する首脳会合)
20ヵ国という国の多さ、しかもフレームワーク作りを行った首脳会合なので、アジェンダがすごいことになっている。
外務省: G20ピッツバーグ・サミット(概要)
首脳は、G20をその国際経済協力の第一のフォーラム(premier forum)とすることで合意。今後G20サミットは定例化。2010年6月はカナダが、同年11月は韓国が、翌2011年は仏が、G20サミットを開催する予定。
本日、我々は、G20を我々の国際経済協力に関する第一のフォーラムとして指定した。我々は、我々の代表者に、我々の協力の有効性をいかに最大化するかについての勧告を次回会合で報告することを求める。我々は、2010年6月にカナダで、2010年11月に韓国で、G20サミットを開催することに合意した。我々は、その後毎年会合を開催することを期待するとともに、2011年にフランスで会合する。
2009年10月3―4日 7か国財務大臣・中央銀行総裁会議
7か国財務大臣・中央銀行総裁会議声明のポイント(2009年10月3日):財務省
我々は、G7の行動計画及びピッツバーグにおいてG20で合意された我々のコミットメントの実施についてなされた進展をレビューした。我々は、我々の、また他のG20メンバーとの協働を以下の点について継続する。
我々は、ワシントン、ロンドン、ピッツバーグにおいてG20首脳により合意されたコミットメントの遵守について模範を示すことを誓約する。
*1:って今では言わないのだろうか