2010年3月経済指標速報値

2010年3月の経済指標速報値が発表になった。

鉱工業生産指数

生産・出荷・在庫指数速報 平成22年3月分

生産は持ち直しの動きで推移

  • 今月は、生産、出荷が上昇、在庫、在庫率は低下であった。
  • 製造工業生産予測調査によると、4月上昇の後、5月は低下を予測している。
  • 総じてみれば、生産は持ち直しの動きで推移している。


生産は微増、出荷指数微減だが、両方の指数とも90台前半あたりですっかり定常状態になってしまっているように見える。

2009年度の指数も出ているのでまとめておく。

年度 2007年度 2008年度 2009年度
生産指数 108.1 94.4 85.9
在庫指数 104.4 106.3 94.9
在庫率指数 100.6 121.9 120.4

2009年度の生産指数は前年から9.5ポイントの下落。在庫率指数は2008年度と2009年度ではほとんど差がない。

消費者物価指数

平成17年基準 消費者物価指数 全国 平成22年3月分及び平成21年度平均

概況

  1. 総合指数は平成17年を100として99.6となり,前月比は0.3%の上昇。前年同月比は1.1%の下落となった。
  2. 生鮮食品を除く総合指数は99.5となり,前月比は0.3%の上昇。前年同月比は1.2%の下落となった。
  3. 食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は97.7となり,前月比は0.3%の上昇。前年同月比は1.1%の下落となった。


3つの指数とも前月比では微増。

平成21年度の消費者物価指数の平均値も発表されている。
平成21年度平均

概況

  1. 総合指数は平成17年を100として100.0となり,前年度比は1.7%の下落となった。
  2. 生鮮食品を除く総合指数は100.0となり,前年度比は1.6%の下落となった。
  3. 食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数は98.3となり,前年度比は1.0%の下落となった。

どの指数も平成9年度以降では過去最大の落ち込み。特に統合指数とコア指数の下落幅はこれまでにない大きさだった。

労働力調査

労働力調査(基本集計) 平成22年3月分

結果の要約

  • 3月の就業者数は6210万人と1年前に比べ35万人減少
  • 3月の完全失業者数は350万人と1年前に比べ15万人増加
  • 3月の完全失業率(季節調整値)は5.0%となり,前月に比べ0.1ポイント上昇


就業者数は前月比で25万人増加、完全失業者数は前月比で26万人増加。
来月は年度の始まりなので大きな変動もありそう。

求人倍率

厚生労働省:一般職業紹介状況(平成22年3月分及び平成21年度分)について

【ポイント】

  • 平成22年3月の有効求人倍率は0.49倍で、前月に比べて0.02ポイント上昇した。
  • 平成22年3月の新規求人倍率は0.84倍で、前月と同水準となった。
  • 平成21年度平均の有効求人倍率は0.45倍で、前年度に比べて0.32ポイント低下した。