日銀展望レポートと政策決定会合

日銀展望レポートが公表されている。
経済・物価情勢の展望(2010年4月)
(参考1)の2009~2011 年度の政策委員の大勢見通し中央値はこのような感じ。

年度 実質GDP コアCPI
2009年度 -2.2% -1.6%
1月時点の見通し -2.5% -1.5%
2010年度 +1.8% -0.5%
1月時点の見通し +1.3% -0.5%
2011年度 +2.0% +0.1%
1月時点の見通し +2.1% -0.2%

実質GDPは今年1月に比べると、特に2010年度は大きな上方修正。説明を読んでいると、輸出の増加、それに伴う設備投資や消費の増加を期待している。それから、日銀の考えている現在の潜在成長率はゼロ%台半ばとのこと。
一方、コアCPIは緩やかに緩やかにプラス方向に動いていくと考えている。今年1月からの修正は2011年度にプラス転換するところ。
これらを踏まえて、金融政策は極めて緩和的な金融政策を続けていくとのこと。

また、政策決定会合の結果を受けた「http://www.boj.or.jp/type/release/adhoc10/k100430.pdf:title=当面の金融政策運営について」にはこんなことが書いてある。

現下の日本経済の状況を踏まえると、成長基盤の強化を図ることが必要であるとの認識が確認された。こうした認識に基づき、日本銀行としても、成長基盤の強化に資する新たな取り組みを行うことが必要である、との考え方が共有された。
このような議論を受けて、議長は、成長基盤強化の観点から、民間金融機関による取り組みを資金供給面から支援する方法について検討を行い、改めて報告するよう、執行部に指示した。

さあ、どんなことをするんだろう。日銀による産業政策?
どんなことをするか考えるまで、しばらく時間がかかるらしいが。

追記(5月9日)

日銀による産業政策(?)について