PIGS経済
昨日のエントリーに引き続き、PIGS(Portugal, Ireland or Italy, Greece and Spain)経済のパフォーマンスを見てみた。データーはIMFのWorld Economic Outlook Database April 2010、中央政府の累積債務のみOECD Statistics
GDP
これを見ると、PIGSのうちイタリア以外はドイツ、フランスよりも高い成長率を記録している。アイルランドは世界金融危機の落ち込みが最も大きかったが、ギリシアは少なくとも今のところ、経済の落ち込みはグラフ化した国の中では最小だった。
インフレ(CPI上昇率)
同じユーロ圏でもこんなに違う。ドイツ・フランスは1.5%から2.5%くらいだったが、PIGS各国は2.5%から4.5%くらいだった。世界金融危機により、アイルランド、ポルトガル、スペインはCPI上昇率がマイナスになった。アイルランドは、今後、デフレ突入の恐れ。
一方、ギリシャは最もインフレ率が高い水準(財政赤字と関係がありそう)。
失業率
日本の数字を見慣れていると高く感じる*1。アイルランドは5%以下だったけれど、世界金融危機で急激に上昇し、現在12-13%。スペインは20%に届くかという値になっている。ドイツ、フランス、イタリアは世界金融危機による失業率の上昇は限定的。
政府財政
世界金融危機以前に黒字だったのは、アイルランドとスペインぐらい。あとはみな、財政赤字。その中でもギリシャは財政赤字の大きいほうで、2004年と2008年にはGDP比マイナス7.5%の赤字だった。
*1:といっても、日本の失業率は実勢よりも低すぎるんだけど。