Lao PDR Economic Monitor Mid-Year Update

気付くのがすっかり遅れてしまっていたが、世銀のラオス事務所が半年ごとに出している「Lao PDR Economic Monitor」が更新されていた。経済成長の見込みと商品貿易(特に輸出品)についてメモ。
Lao PDR Economic Monitor: May 2010 (English)

近年のラオスGDP成長は高い。世界金融危機後の景気後退期にも2008年は7.6%、2009年は7.0%の成長をしたと見込まれている。両年の成長に貢献しているのはサービス業と鉱業(銅鉱山の生産能力拡大があった)。さらに2010年には大規模なダム(Nam Then 2)の完成と買電の開始で7.9%の経済成長のうち3.5%が電力・ガス・水道分野で、2011年から2015年の平均でも7.7%の平均成長率の中で2.2%くらいがこのセクターの成長によるものと考えられている。
鉱業と買電は輸出品としても重要な役割を占めている。全体の商品貿易収支はマイナスだが、輸出(20億ドル超)の半分は鉱物(主に銅、金)で、買電も今後金額の増加が見込まれている。このような状況の中、ラオスの通貨キップはドルに対して増価しつつあり、その増価傾向は現在も続いている(オランダ病の兆しも見られ、これは心配な点)。