「量子論」を楽しむ本

相対性理論を楽しむ本」を楽しく読んだので、こちらの本も手に取ってみた。「分かる本」ではなくて「楽しむ本」というのがミソ。この本にも書かれているけれど、理屈を分かろうとするのではなくて、先人の思考の過程を楽しむという感じ。
相対性理論で取り上げられる光は最初は粒子だと言われていたのが波の性質も持つのだということになったのと、量子論の電子も粒子でありながら波の性質を持つという共通した指向の展開をしてきたことが面白い。そのくせ量子論相対性理論は相性が悪く、両者を融合しようとする動きがあるのは経済学で言うマクロ経済学ミクロ経済学を繋げる努力に似たものに思える。
「経済学は社会科学の中で物理学のようになろうとしてきた」みたいな言い方があるけれど、そういう意味でも経済学と物理学はあまり遠く離れた存在ではないのかも知れない。