知ろうとすること

数学文章作法を読み終えたのち、バンコクでの長い乗り継ぎ時間の中読み始め、ダッカの宿に着いても読み続けて読了。
福島第一の原発事故直後、早野先生がどうして情報発信を始め、継続したか、糸井氏がどうやって早野先生と繋がったか、その後二人がどのように内部被曝外部被曝の問題に取り組み、その後の福島の不安と戦ってきたかの記録。

早野さんが科学者の代表でぼくが非科学的な人の代表というわけじゃなくて、お互いの中に両方があると思うんです

という言葉を重く感じる。これは科学だけではなく、いろんなところで専門家(に近いところにいる人)と一般の人の間に起こることかもしれない。
最終章の第6章は「マイナスをゼロにする仕事から、未来につなげる仕事へ」。このタイトル通り、将来を感じさせる内容で前向きな気持ちになることができた。

知ろうとすること。(新潮文庫)

知ろうとすること。(新潮文庫)