斎藤孝の速読塾 これで頭がグングンよくなる!

ジンバブエからの帰国途中に読み終えた。サブタイトルはちょっと...*1だが、書かれていることはなかなか面白く、参考になりそうなことがたくさんあった。速読のためのこの本を手に取ったわけではないけれど、読んだ本を理解する上でいくつか参考になりそうな…

日本に絶望している人のための政治入門

ジンバブエからの帰国中、乗り換えのプレトリアで読了。著者のブログ山猫日記の2014年のブログエントリーを再構成したもの。日本国内の政治情勢から国際政治まで。著者は日本の社会は 現在の日本には、政策のレベルで見る限り、広範なコンセンサスが存在しま…

イスラーム国の衝撃

「イスラーム国」の指導者がカリフに就任したと宣言されてからほぼ1年、いったんは縮小に向かうかと思ったその組織はしぶとく存在し、またこの本で書かれているような「遠隔地での、直接のつながりがない組織による合流の表明」も続き、不安定な中東地域の状…

数学の言葉で世界を見たら

「1たす1はなぜ2なのか」とか、「素数の出現に法則はあるのか」というようなことを聞いてきた娘たちのためにこの本を買ってプレゼントしたけれど、自分も読んでおきたいと思ってKindle版を買ってみた。 第1章から第3章くらいまでは着いて行けていたが、4章の…

日本がわかる経済学

この本のミクロ編にあたる「思考をみがく経済学」を読んでから半年ほど経ってしまった。 経済学の知識がない人にどうやってマクロ経済に関心を持ってもらうか、飯田先生の工夫が見られる。経済政策は人々の幸福のためにあることから始まり、経済政策は成長政…

知ろうとすること

数学文章作法を読み終えたのち、バンコクでの長い乗り継ぎ時間の中読み始め、ダッカの宿に着いても読み続けて読了。 福島第一の原発事故直後、早野先生がどうして情報発信を始め、継続したか、糸井氏がどうやって早野先生と繋がったか、その後二人がどのよう…

数学文章作法

ダッカに向かう途中のバンコクで読了。 自分の考えていることを読み手に伝えるためには、どれだけていねいに文章を準備しなければいけいか について、それこそていねいに書いてある。数学的な部分を除いても、語句から文、段落、節・章、文章の構造、読者の…

鳥獣戯画展

明日からの出張を控え、行っておかなければと思っていた「鳥獣戯画展」へ。13時半頃に東京国立博物館に到着すると、館外の待ち時間は90分ということだった。日差しが強く、一番暑い時間帯で屋外で立ち続けるのは辛かったが、1時間ほどで館内に入ることができ…

『21世紀の資本』のパワー

Voice 2015年3月号に掲載された記事を電子化したもの。これが事実上の『21世紀の資本』の山形さんの「訳者解説」。 今年の1月10日に行われ、その後、Synodosでまとめられたトークイベントと重なる部分もあるけれど、Voice論説のほうが包括的な「訳者解説」に…

ネオアベノミクスの論点

2013年の春頃からアベノミクスの次(アベノミクスに足りないことや、デフレを脱却できた時の次に行うべき経済政策)について若田部先生が情報発信していたこと(オープン・レジームとクローズド・レジーム)や、昨年の12月20日に荻窪ベルベットサンでの田中…

根津美術館

根津美術館に燕子花図屏風と紅白梅図屏風を見に行った。この2つが同時に見られるのは、昭和34年に天皇皇后両陛下ご成婚記念として展示されて以来、56年ぶりとのこと。 もちろん、この2つの図屏風をじっくり見たけれども、「蔦の細道図屏風」もよかった。どれ…

世界が日本経済をうらやむ日

浜田宏一先生と安達誠司さんの共著。最終章の7章以外は濱田先生の一人称の形で書かれているが、安達さんがこれまでに「講座:ビジネスに役立つ世界経済」で書かれたことも載っていて、お二人の共同作品なんだなあという感じが強い。 浜田先生は今月13日のBS…

「中卒」でもわかる科学入門

東日本震災後の科学への不信、そこから派生する疑似科学と、民主党政権下での事業仕分けの際の科学への評価(役に立つ研究)などを踏まえて書かれた本。第1章に書かれている「カネ」の関連お記述はちょっと...というところもあったが、科学について書かれて…

英文法をこわす

筆者の本は「一億人の英文法」を初め、英語の勉強のために何冊か辞書的に使っているけれど、この人はどういうふうに考えて学校英語の文法ではない、感覚とかイメージを膨らませることによる英語の解釈に向かうということを考えたのかと思ってこの本を手に取…

100分de名著 般若心経

般若心経に何が書いてあるか、というよりも、もともとの「釈迦の仏教」(そこから上座部仏教に向かう流れ)と大乗仏教の違いがよく分かった。上座部仏教は自己救済、大乗仏教は周りの人(他人)の救済というのはなんとなく知っていた。でも、 釈迦の仏教では…

【図解】ピケティ入門 たった21枚の図で「21世紀の資本」は読める!

ピケティ本の中では一番最後に出た部類で、マイナーな出版社から出ている本ではあるけれど、英語版の40ページくらいの要約本以上に「21世紀の資本」の内容をうまく要約できていると思う。 「21世紀の資本」自体は恐らく電子書籍版は出ないだろうし*1、最近だ…

ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼

この本の元になったSynodosの連載は一通り読んでいたけれど、書籍になって改めて全体の構成がすっきりした。1970年台後半以降のマクロ経済学・経済政策をこういう視点でまとめるたのはかなり斬新に感じる。『松尾経済学』がコンパクトにまとめられている感じ…

統計学をまる裸にする

この週末の課題を終え、夕方に最後の3章を一気に読んで読了。この前ナミビアにいた11月末からちびちびと読み進めていたが、ずいぶん時間をかけてしまった。 この本は最近のとても優しい統計の入門書(例えば同じく山形さんの翻訳した「この世で一番おもしろ…

ジョナサン・アイブ

この週末に片付けなければいけない仕事があるのだが、それから現実逃避するように1日かけて読んでしまった。 確かにジョナサン・アイブ自体が優れたデザイナーであるのは間違い無いと思うが、この本を読むと、素晴らしいチームがそこにあって、そのチームを…

阪神大震災から20年

阪神大震災から20周年の日はナミビアの首都ウイントフックで迎えた。 Faebookの方に当時の写真と思い出話を書いておいた。 https://www.facebook.com/youji.sakakibara/posts/946456165365026それから、震災後20年の神戸の社会経済の状況について。市経済を…

日本経済はなぜ浮上しないのか

年末から読み始め、今年最後の出張、ナミビアに向かう飛行機の上で読了。片岡さんの本は(辛口な方もいらっしゃるようだけど)新しい本になるたびに、やさしく、丁寧に伝えようという工夫を感じる。 この本が出版されたのは消費税10%増税をするかしないかを…

100分de名著 ハムレット

2014年12月の100分de名著は「ハムレット」で、1回目の再放送を見たところなかなか面白かったのでテキストを買ってみた。 これまでのハムレットの解釈はロマン派以降の解釈の影響が大きく、人はなぜ生きるのか、いかに生きるべきなのかという哲学を描いている…

棒を振る人生

英文法の本だけでは疲れてしまうので、この本も同時に読み進めていった。この本もフィンランドから帰国する途中に読了。 佐渡さんの熱い気持ちが伝わってくる。同時に彼のメタ思考が見えてくる(その典型は兵庫県立芸術センターの芸術監督としての活動だと思…

英文法、ネイティブが教えるとこうなります

ナミビアでの仕事が一段落つき、12月に受験するTOEICの文法対策にとフィンランドへ向かう準備や移動する中で読み進めた。フィンランドから帰国する途中に読了。 本を読み進むときには前置詞や文法の使い方のニュアンスに「なるほど」と思えるのだけど、一方…

日清戦争

11月の初めから読み始めたが、仕事が忙しくなったこともあって、読み終わるまでにちょっと時間がかかってしまった。仕事が落ち着いて、ようやく読了。 日本は明治の後半から10年ごとに戦争をしてきたので、今年は第一次世界大戦から100年であるが、同時に日…

ODAの経済学

この本の初版が出版されたのが大学4年生だった1992年の6月で、その年の夏休みにはこの本も使って勉強していた記憶がある。「ずいぶん熱い先生だな」というのが当時の小浜先生に対する印象*1。第2版は援助関係の仕事を始めて3年目の1998年に出ていて、それも…

日本人はどう住まうべきか

数年前、妻が読んでいた本がKindkeでも売り出されていたので買って読んでみた。隈研吾と養老孟司の対談集。この本のポイントは「だましだまし=現実主義」なのだろうが、対談部分と最後の隈研吾の長いあとがきにはちょっとニュアンスの違いを感じた。 対談部…

幕末維新の城

南アフリカのケープタウン、ダーバンを旅している最中に自炊した本を読了。 「城」というと戦国時代と結びつける本がほとんどだと思うのだが、この本はペリー来航前から西南戦争までの歴史の中で日本のあくちの城がどんな命運をたどっていったかということを…

思考をみがく経済学

経済学思考の技術や思考の「型」を身につけようにつながる、飯田先生の経済学思考の本。もともとNHKの「ラジオビジネス塾」*1という番組を書籍化したもののようで、かなりビジネス実践編的な内容になっている。 私自身、経済学と経営学は全く思考が異なるも…

帰っていく場所、大きな約束、続 大きな約束

高校から大学時代にかけて山に登っていたこともあって、椎名誠の本は紀行ものを中心にたくさん読んだ。モンゴルや桜蘭、パタゴニアの本を読んでそういう場所に行くことに憧れ、違う形ではあったが、モンゴルや中国の内陸部、メコン川の流域には仕事で行くこ…